東京高等裁判所 昭和29年(ネ)2321号 判決
控訴人室山は昭和二十八年から本件家屋のうち二階四畳半一室を、控訴人伴の承諾を得て、控訴人竹本は、昭和二十七年夏頃から本件家屋の階下六坪の土間及びその奥の三畳一室を少くとも控訴人伴の黙示の承諾を得て、いずれも使用して来つた事実を認定することができ、この使用について、控訴人室山及び竹本が控訴人伴に対し賃料ないし賃料に相当する対価を支払つて来た点を明認するに足る証拠とてないが、賃借人が賃借物を第三者(転借人)をして使用収益せしめることをもつて転貸となし、第三者(転借人)が賃借人に賃料の支払ないしその支払を約すると否とは転貸の成立に影響するところなきものと解するを相当とし、控訴人室山が控訴人伴の妻の弟で、かつては控訴人伴と同居していたが、控訴人室山が妻帯して昭和二十八年から本件家屋の二階四畳半一室に起居することとなつてから後控訴人伴と世帯を別にして生活していることは控訴人室山の前記本人尋問の結果並びに前顕の証拠によつてこれを認め得るのであるから、控訴人伴は控訴人室山に対しても右四畳半一室を転貸したものと認定する。